気管支ファイバースコープで気管支中を観察する検査です。細いスコープのため気管支の奥部分を確認することが可能です。この機材なら疑わしい細胞を検査の中で採取することができます。確定診断には欠かせない検査です。
確定診断をつける検査
胸部エックス線検査、喀痰細胞診、胸部CT検査などのスクリーニング検査によって肺がんの可能性が高まると、次に気管支鏡検査が行われます。
この検査は胃カメラを細くした様な気管支ファイバースコープと呼ばれる器機で、気管支の中を直接観察する検査法です。非常に細いスコープを使うため気管支が三回分岐する亜区域支まで到達し、更に細いものを使用すればより奥部分の状態まで観察することが出来ます。また、疑わしい細胞が見つかればその場で採取することも可能です。
正確性、有効性から見ても現在の肺がん確定診断には欠かせない検査法なのです。
検査の目的と内容
気管支鏡検査のを行う的は主に2つです。
一つ目は肺がんの確定診断を行うため。観察内容と採取した細胞から癌の組織型や病状を確認し確定診断をつけるのです。2つ目が浸潤の程度を把握することです。気管支内部を直接観察することで浸潤の範囲を正確に知ることが出来ます。これにより治療内容の選択が行えるのです。
実際の検査では検査当日から絶食をしてもらいます。喫煙も当然禁止です。痰などの起動内の分泌物は検査の妨げになるため、分泌を抑制する薬を飲んでもらいます。スプレータイプの麻酔薬を喉にかけ、気管支鏡口、鼻のどちかかに挿入し検査が始まります。なお、検査時間は生検を含めても30分程度で終了します。
気管支鏡検査の問題点
非常に優れた検査法ですが問題点もいつくか存在します。
まず、胃カメラと同じく気管支鏡検査も多少の苦痛が伴う点です。そこで、現場では患者の状態に合わせ、スプレー麻酔とは別に麻酔を注射することで痛みの軽減をはかっています。
また、検査自体に強い不安を感じる方が多いことです。この場合、抗不安薬を処方し不安を解消することで対応します。
肺の奥地に癌が生じる末梢型に対応しきれないことも問題点でしょう。非常に細いファイバースコープを使いますが入り組んだ末梢部まで届けることが難しいのです。末梢部の生検には別の検査が必要となるでしょう。
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