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肺がんの縮小手術について

切除範囲を可能な限り小さくする方法です。肺機が温存されるため術後の生活水準を上げることが出来ますが、切除範囲を小さくすることで癌を取り残すリスクが伴います。術前検査には細心の注意が必要になるでしょう。

切除範囲を小さくした術式

近年、肺がんの開胸手術で増えているのが切除範囲を小さくした縮小手術です。これは胸部の切開をできるだけ小さくし、肺葉の一部を切除する方法です。

適用にはリンパ節転移がない早期の肺がんという条件が付きますが、肺全摘出などと比べ体への負担が少なく、呼吸機能を可能な限り残せるなどのメリットがあります。また、手術時間、入院期間も短縮されるため、早期の社会復帰も目指せる術式なのです。

一方、デメリットは切除範囲を小さくしたことで癌の取り残しが起こる点です。そのため、術式の選択と術前の検査には細心の注意が必要なのです

縮小手術の適用条件と手術内容

縮小手術は手術時間、出血量、入院期間を減らし、呼吸器官の温存が可能になりますが、適用には条件があります。

まず、肺気腫などの持病により肺機能が低下している方、多発性癌の場合にはⅠ期であること、リンパ節への転移がないことが主な条件です。

実際の手術では、胸腔鏡用に1.5cm程の穴を1箇所、更に脇下に10cmほど切開し、電気メスなどで切除していきます。部分切除のため筋肉や骨を切る必要はないのです。手術時間はおおよそ2時間程で、人によっては輸血の必要もありません。切開範囲が狭いため、早い人なら1週間程度で退院も出来ます。

術後の合併症には注意が必要

現在では癌を取り残すリスク、医師の経験と実績が必須になることから縮小手術が選択される機会が少なくなっています。しかし、縮小手術は術後の経過も良好で、温存した肺も3%~10%ほどの機能低下で済むなど非常に優れた術式なのです。

ただし外科治療である以上、合併症による肺機能の悪化には注意が必要になるでしょう。

主な合併症は息切れ、咳、出血、肺水腫、声枯れ、呼吸不全、不整脈などです。これらは一般的な開腹手術でも起こる可能性があります。また、肺が繊維化する間質性肺炎を併発していると、術後、急激に悪化する恐れもあります。当然ですが、術後の経過観察は必ず受けるようにしましょう。

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