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肺葉切除術による合併症

肺葉切除術には心機能の異常、出血、肺炎、肺婁、肺塞栓症などの合併症が生じる可能性があります。ただし、重篤な合併症の発症率は年々下がっており、術後30日以内の統計では重篤な合併症の発症率は全体の0.5%ほどと言われています。

肺葉単位で切除を行う術式

肺葉切除術とは肺の片側全て切除する訳ではなく、上葉、中葉、下葉の内、癌に冒された部分のみを切除する、肺葉単位の切除法です。

切除範囲は癌の大きさ、広がりによって異なり、部分切除、区域切除などの術式が行われます。この方法は癌が肺葉内に留まっている非小細胞癌のⅠ期とⅡ期、リンパ節転移が認められない、もしくは転移があってもリンパ節に留まってい事が前提条件となります。つまり、リンパ節を超えた浸潤があれば外科治療は原則受けられなくなるのです。

侵食部分のみを切除するため後遺症を抑えられる有効な治療法なのですが、術後の合併症には注意が必要です。

手術に伴う合併症のリスク

どのような病期であれ手術を行えば術後に合併症のリスクが伴います。

勿論、肺がんの手術でもそのリスクがあります。ただし、命を落とすほど重篤な合併症は年々発症率が下がっており、ここ数年の統計では、術後30日以内に重篤な合併症を発症したのは全体の0.5%程です。

主な後遺症は肺に関する症状、疾患が多いのですが、稀に心機能に異常が出る場合があります。術後の出血も後遺症の一種です。これはリンパ節や助骨周辺の細い血管からの出血が多いようです。また、手術のストレスが心臓にかかることで不整脈や動悸が起こることもあります。大半が一時的な症状として治まっていきます。

化膿や炎症を生じることもあります。開腹部分など表面なら問題ありませんが、肺周辺の場合、状態によっては再手術が必要になるかもしれません。

肺疾患は怖い合併症

合併症で怖いのが肺炎、肺婁、肺塞栓症です。肺炎は痰の排出が滞ることで細菌感染が起こり発症します。また溜まった痰が肺を塞いでしまうこともあり、この場合、人工呼吸器や気管を切開する手術が必要になります。

肺婁は手術による針穴から空気が漏れる症状です。通常、数日程度で回復しますが、長期間続くと肺機能が失われる事もあります。

肺塞栓症は下肢の血栓が肺動脈に詰まる症状です。一般的にはエコノミー症候群と呼ばれています。非常に危険な症状で処置が遅れると命の危険が伴います。一般に術前には医師から術遺症の説明が行われます。不安を解消するためにも内容や症状をしっかり理解しておくようにしましょう。

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